離婚率は下げることができる
IFSのブログに掲載されたブリガムヤング大学教授アラン・J・ホーキンス(Alan J. Hawkins)のコラム。
Alan J. Hawkins. “Reducing Divorce Through Community-Level Marriage Initiatives”. IFS Blog. Sep 27, 2018
関係性の教育をコミュニティ・レベルに浸透させるCulture of Freedom Initiative(COFI)プログラムが、離婚率を低下させることに効果があったとする研究を紹介しています。
フロリダ州ジャクソンビルでCOFIを実践したところ、最初の2年間(2015-17)で離婚率が30%も低下しました。同期間にフロリダ州のほかの地域は8%の低下にとどまっています。
まだ公表前の査読待ちの研究ですが、ブラッドフォード・ウイルコックスなど複数の著名な研究者が、その結果に一定の信ぴょう性を認めました。
今後、同プログラムの有効性を確認するために、ほかの地域でも再現が試みられる予定です。そのための基金も創設され、毎年、最大20の地域に各1万ドルから2万ドルの補助金を出すとしています。
もし、この結果がほかの地域でも再現されるとすれば非常に喜ばしいことです。現在、日本でもひとり親家庭が増えていますが、その原因は約8割が離婚です。こうした家庭では子供の貧困や児童虐待のリスクが高まるといわれていますが、離婚を未然に防ぐことができれば、子供たちの養育環境にもプラスの影響を与えることができるでしょう。
離婚後、困難に陥った家庭を救済することも重要ですが、そもそも離婚を防げればそれに越したことはありません。今後の研究の進展に期待したいと思います。
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